データ構造の種類には、スタックやキュー、リスト、配列、木構造など様々ですが、その中でも木構造は、データを探索するときに理解しておきたいデータ構造です。
木構造は、データに上下関係をもたせ、上を親、下を子のように連なるデータ構造です。
木構造で覚えておきたいのが、2分探索木です。
2分探索木は、すべてのデータ構造が、親一人に対して、子が二人以下の構造です。
ただし、言葉で説明してもわかりにくいのがこのデータ構造なので、
今回は木構造と2分探索木について、図解付きでわかりやすくまとめていきます。
実際に出題された過去問にも挑戦しているので、この記事を読み終えると、基本情報技術者試験合格に一歩近づきます。
- データ構造の木構造について
- データ構造の森構造について
- 2分探索木とは
- 2分探索木に関する過去問の解法
データ構造の木構造とは
木構造(ツリー構造)とはデータ上に上下関係があり上を親と呼び、下にあるデータを子と呼びます。
子は複数持っているが、どの子も親が一つしか持たない構造になっているものを木構造と呼びます。
この木構造にはそれぞれ決まった用語があります。
まず一番上にある、親を持たない点を根(ルート)と呼びます。
そしてそれ以外の点を節(ノード)と呼びます。
そして子を持たない一番下っ端の点を葉(リーフ)と呼びます。
そしてその点を結ぶ線を枝(ブランチ)と呼びます。
そしてその一部分を切り取り、ひとつの節を根としてみなすときを部分木と呼びます。
2分木とは
子が二つ以下で、左右の位置に意味がある木のことを2分木と呼びます。
そして、全ての節がしっかり2つの子を持つ2分木で、葉が同じ段階になるものを完全2分木と呼びます。
ただし、最下位の節は左から順番に埋まっていればみぎの節がなくても完全2分木と呼びます。
2分探索木とは
規則的に作られたものを2分探索木と呼びます。
その規則とは親の値よりも左の子の値が小さく、右の子の値の方が大きい2分木で構成された構造のこと。
2分探索木に関する過去問題にチャレンジ
2分探索木として適切なものはどれか。ここで,1~9の数字は,各ノード(節)の値を表す。
出典:平成31年春期 問5
ア
イ
ウ
エ
さてこの問題を解くのにあたってはまず「2分探索木」とはなにかがわかっていないと解けない問題となっています。
「2分探索木」とは親の左下の子が親よりも小さい値で、親の右下の子の値が親よりも大きい値になっているもののことです。
つまりそうなっているものを選ぶだけの単純な問題だとがわかります。
まずはアを見てみます。
②の左下が2分探索木なら左下は親よりも小さい値でなくてはならないのに、大きくなっています。
よってアは2分探索木ではありません。
続いてイ。
これは全てルールに従っているので2分探索木です。
答えはイ。
一応ウとエもみてみると
ウ
エ
まずはウ。
6の右下の子は本来は6より大きくなければ2分探索木とは呼べないのでNG
そしてエ。
8の右下も8より小さいし、5の右下の子も5より小さい。全然2分探索木じゃない。
よって答えはイで決定。
まとめ
はい、今回は「データ構造の木構造」「2分探索木」についてまとめていきました。
今回の過去問に関しては午前問題なので単純に2分探索木はどれかを問う問題でしたが、追々午後問題では木構造や2分探索木の構造について理解していないと解けないような問題も解説していきますのでしっかり構造を理解しておきましょう。
基本情報技術者試験の合格は独学でも十分可能です!是非他の記事も読んでみてください!
- 木構造とは上下関係のあるデータ構造
- 上を親、下を子と呼ぶ!
- 2分木とは2つの子を持つ木構造
- 2分探索木とは親の左下の子は親よりも小さい値、親の右下の子は親よりも大きい値
全てがこのルールを守っている構造